3.坐法(アーサナ)「瞑想を深めるための姿勢」
アーサナとはもともと瞑想をするための坐法とされていましたが、現代では、単にポーズを表す言葉として使われることが多いです。安定した快適なポーズを保つことができるようになると、身体能力の向上や心の調整にもつながります。

4.調気(プラーナーヤマ)「瞑想を深めるための呼吸」
体の中にある見えないエネルギーを呼吸によってコントロールしている状態を指します。呼吸と心と体の状態はつながっているとされており、リズミカルに自然の秩序に従って呼吸ができるようになると、心身がリラックスします。
5.制感(プラティヤハーラ)「 感覚をコントロールすること」
肉体的次元から心理的次元に入っていくのがプラティヤハーラです。
プラティヤハーラは、古代のサンスクリット語で「向けて集める」という意味があり、外界へ向かう五感を対象から離して自分の内側を見つめることを指します。これは日々の様々な出来事において、何が起ころうともブレない心を作る精神の鍛錬につながっていきます。
6.集中(ダラーナ) 「一点に集中、精神統一を行うこと」

意識を特定の対象物に一定時間留めることで、心を動かさない状態を作るのがダラーナです。心はいくつかの考え(ヴルッティ)から成り立っており、その考え(ヴルッティ)は常に心に流れ続けているとされています。それら一つひとつのヴルッティを特定の対象物(音や形あるものなど)に留めることで、心の流れを一つに定めることにつながり、日常や仕事における課題など、目的達成につながるブレない集中力が得られます。
7.瞑想(ディヤーナ) 「意識せず深く集中している状態」
これは意識的に得られるものではなく、ある程度長い時間、集中が進むことにより無意識に深く集中している状態を指します。
8.三昧(サマーディ) 「集中の対象と調和している状態」
ヨガの最終目標のサマーディは、集中が極限まで深まることで、瞑想しているという意識がなくなり、すべての想念から無私となった状態を指します。この状態に入ると、考えや概念で分けていた区切りが消え、自分自身の本当の姿が明らかになるとパタンジャリ師は言います。