Lesson3-1 ヨガの基本流派

ヨガの流派

一口にヨガと言っても、その種類や流派は驚くほど多く、運動に特化したものや精神性を重んじるものなど様々で、何から始めれば良いか迷われる方も多いと思います。

本講座では、数多くのヨガの種類の中からヨガの基本であるハタヨガをはじめ、知っておいた方が良いと思われる流派のいくつかを学習していきます。

ハタヨガ

アーサナ(ポーズ)と呼吸法、瞑想法の3つで構成され、とくにアーサナと呼吸法を中心として行うヨガの流派をハタヨガと呼びます。現在、ヨガスタジオ等で親しまれているヨガのほとんどがこのハタヨガにあたります。

ハタヨガはポーズや呼吸を行うことで、陰と陽のバランスを調和させることを目的とし、心と体を整えていきます。インドのヒンドゥー教聖者ゴーラクシャによって大成され、16 世紀にスヴァートマーラーマの著書「ハタヨーガプラディーピカー」において体系化されたヨガです。

ハタヨガのハ(ha)は「太陽、吸う息、凝縮」を意味し、タ(tha)は「月、吐く息、拡大」を意味しています。

ハタヨガと並んでヨガの種類とされるものに、前述の「瞑想を中心とするラージャヨガ」や「知識を中心とするジニャーナヨガ」、「愛と帰依を中心とするバクティヨガ」、「行為と結果を中心とするヨガ」などが存在するが、インドではこれらを単体で行わず総合的に行うのが一般としています。

アイアンガーヨガ

インドのB・K・Sアイアンガー師の鍛錬と研究によって生み出されたヨガ。アイアンガーヨガは精神の安定性やリラクゼーションを得ることに加えて、スタミナを増進させ体の歪みを矯正することを主とします。効果的かつ安全なヨガを楽しめるよう、様々な道具を使うことが特徴的で、現在広く使われているヨガマットやストラップ(ベルト)などのヨガグッズはアイアンガー氏の考案によるものです。

アートオブリビングヨガ

インドのシュリ・シュリ・ラビ・シャンカール氏によって1982年に創設されたヨガ。ヨガの歴史では比較的浅いとされているが、教育・慈善活動を目的に国際非営利団体(NGO)組織として世界140カ国を超える範囲で活動しています。氏によって生み出された、スダルシャン・クリヤ呼吸法は現代社会でストレスを抱える人々にとって、ストレス低減や集中力の向上など、科学的な効果が実証されている素晴らしいテクニックになります。これにより、穏やかな心と健康な体づくりから人生の質を高めることを目的としています。

クリパルヨガ

インドのスワミ・クリパル師の教えに基づいて、1960年代から米国で広まったヨガ。クリパルヨガは他のヨガの肉体的な傾向と異なり、本来の自分を受け入れ、より自然の流れに合ったライフスタイルや生き方を目指すセラピー的要素の強いヨガです。一人ひとりの体験を重視し、日常生活で簡単に取り入れることができ、誰にでも安全に楽しめることが特徴です。