パタンジャリの教え
近年におけるヨガは、健康やダイエットを目的としたイメージが強いですが、ヨーガスートラを編纂したパタンジャリはヨガの本来の目的を次のように説いています。
「自由と幸せの意味を知り、常に自分を確信することが、苦悩からの解放です。苦悩からの解放は、すべての生き物の望みであり、望みを果たすことが生きる目的であります。生きる目的を叶えることが本当のYOGAである」
この教えを基に、目的達成のために発展したハタヨガのポーズ(アーサナ)では体の歪みが矯正され、柔軟性や体力が向上するなどの効果がありますが、そこにゆったりした呼吸や瞑想を組み合わせることで、集中力が高まり、穏やかで揺るぎない精神状態を作りだすことできるとされています。
歪みが解消し、体全体が引き締まって美しいボディラインを手に入れられるのはもちろんのこと、活力に満ちた前向きでおだやかな気持ちを得られることこそがヨガの特長といえます。
ヨガがもたらすもの
ここでは、ヨガを行うことで具体的にどのような良い変化がもたらされるかを見ていきます。
身体的な健康
欧米では療法として行われているほどヨガは健康に密接しており、身体の不調改善や予防に適しています。特に、内臓機能の調子が悪い方や女性の便秘などに非常に効果があります。さらに、ヨガは全身の筋肉と関節がストレッチされるため、柔軟な身体を作り出しケガの予防にもつながります。
ダイエット・美容
ヨガは有酸素運動のため、継続することで代謝がアップし、全身の血液の循環を良くします。すると、体温が上がり肥満の原因である冷えを解消し、汗をかきやすくなることでダイエットに効果絶大とされています。さらに、ヨガのポーズによって遅筋という細い筋肉が鍛えられるので、しなやかな筋肉がつき、美しいボディラインを手に入れることも可能です。
心の安定
怒りや焦りを感じている時、人は呼吸が速く浅くなり、リラックスしている状態では呼吸はゆっくり、深くなります。このような呼吸の速さや深さは、精神的なバランスを表しています。ヨガでは、この呼吸に意識を向けることで、精神を意図的にコントロールする術を身につけていきます。さらに、瞑想を行うことで「心」を客観的に観察して、ものごとを正しい姿へと導く心が養われます。
これらの変化は、ヨガを継続することによってもたらされます。ですから、まずはあなた自身のヨガの目的を明確にして、楽しく継続できる環境を作ることが大切です。